汲めども尽きぬ知恵の泉

「武器はこの身ひとつ」を目指して

【書評25】『これからを生きるため無敵のお金の話』ひろゆき|【お金からの解放】【カリスマの考え方】

 

ネット掲示板2ちゃんねる」の管理人であり、

ニコニコ動画をつくってきたというとんでもない人物が、

お金に対する考え方を教えてくれます。

 

本の中で出会った、彼の人とは違った考え方、

時代の最先端を行く思考は非常に勉強になります。

 

 

 

実は「安心」がほしい人びと

 

 彼はまず、皆がほしいものは「お金」ではなく「安心」なのでは?

といいます。

 

たとえば、「ふつうに生活できる一定の金額を毎月あげる」

といわれれば、そこからさらにお金を欲しいと考える人は

どれだけいるでしょうか?

 

あるいは、ご飯が食べれない、家賃が払えない、

老後にまともに生活できないかも、など

お金が欲しいというよりも、「不安を解消したい」

という思いから来ているのではないか?

 

それを解決する手段の多くが「お金」なのであって、

「不安が解決された状態」であれば、お金は欲しくなくなるのではないか?

そんなことを言います。

 

実際、こう言われると全てはお金のためではなく、

安心であったり、楽しさなどが目的で、

お金そのものでないことに気づけます。

 

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恋人を簡単に作るには?

彼女を作るには

 

・服のセンスを上げる、整形してイケメンになる、お金持ちになる、会話のテクニック            を学ぶ、などという「質を上げるという戦い方

・女の人が余っている場所に行くという「マーケットに合わせた戦い方

 

の二種類があります。そして、大抵うまくいきやすいのは、後者です。

 

女性ばっかりの職場や、看護学校の女性など、

「とりあえず彼氏がほしい」みたいな人が何人かはいるわけです。

 

これと一緒で、お金を稼ぎたければ、

まずマーケットを見つけてそれに合わせたコンテンツを作った方がいい

 

これはいろんなことに応用できそうですね。

ある部門でナンバーワンを目指すというよりも、

オンリーワン、あるいは競争が少ない場所の方が楽ということとも言えます。

 

 

 

ベーシックインカムはどうか?

 

ベーシックインカムとは、毎月無条件に数万円が

もらえるという制度ですが、世界的にまじめに検討されているそうです。

(7万年くらいなら可能だという試算があるらしい。ほんと?)

 

これには非常に可能性が感じられます。

確かに実現できれば、お金の不安から一気に解放される。

 

こうなれば、無理に働きたくない人は一気に仕事を辞める。

ブラックだったり、精神的、肉体的にきつい会社に居続ける必要はない。

 

あるいは、法だったり慣習的に首が切れない

使えない老害たちをクビにでき、本来力を発揮するべき

若い優秀な人たちが活躍、成長できる。

 

それができずにどんどん閉鎖し、生産性が上がらないのが

日本の社会です。

 

さらに、逆にベーシックインカムがあれば、会社側も

かんたんに人を切れるし、優秀な人だけを雇えるようになります。

 

雇用流動性が上がり、日本全体の生産効率も上がる。

鬱の人が減る。夢物語かもしれませんがすばらしいことです。

 

ブラック企業や、本来社会にとっていらない会社がなくなり、

ひとが労働から自由になれます。

 

 

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テレビCMの話

19時などのゴールデンタイムに30秒のCMを流すのに、

1000万、2000万というお金がかかるそうです。

 

しかし最近スマホタブレットなどで映像を見たり、

SNSなどから情報を手に入れるという時代になったので、

CMの広告効果はかつてのように期待できなくなってきました。

 

それって、お金の使い道としてどうだろう?

ひろゆき氏は問います。

 

例えば、1000万円あれば車イスが50台ほど買える。

 

「テレビ局にお金を払って、スポンサーです。」

よりも、困っているところに提供し、

 

「日本中の車イスはこの会社の提供があるので、

誰も買う必要はないし、困りません。」

 というほうが、会社の宣伝になるしより良いお金、モノの

回り方なのでは?

 

この考え方はすごいと思いました。

 

「困っていることを解決、人助け ✖ 広告」

のような仕組みが広まってほしいです。

 

ちなみに世界のお金持ちは、とんでもない額を「寄付」

する人が多いです。

 

彼らはそんな意図をしないかもしれませんが、

それによって良い印象を持たれたり人々に賞賛されたりと、

結果的に本人の「信用」を上げることに役立っています。

 

そして寄付する本人にとっても、他人に対して何かをすることで

幸せを感じられる。

 

 

お金は払う相手を選ばないと逆効果

 

ホームレスは、身なりがひどいほど人々がお金を渡します。

シャーロックホームズの短編にもありましたが、

物乞いはかわいそうに演じれば演じるほど人から

お金を集められる。

 

実際の話で、この考え方のおかげで

子供の腕を切ってしまう親がいます

 

大人よりも子供、子供の中でも腕がないとかの方が、

よりお金を集められるわけです。

 

このように、働かなくても悲惨な方がお金をもらえる

悲惨な方を目指す競争が生まれる

 

という社会悪が生まれかねません。

お金のあげ方、払い方、投資先も考えなければなりません。

 

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選挙では物事を変えられない

お金から脱線してしまいそうですが、わりとつながってます。

 

まず、ひろゆき氏は勘違いしている人がいるという。

日本の政府は、「若い人たちが幸せになれる社会」を作ってはくれない。

 

あたりまえの話です。政府は、自身の支持率や評価のため、

経済を回して良く見せたい。

 

そのためにはいっぱい借金をしなければいけず、

それに対する策はどんどん後回し。

どんどん積み重ねられていく。

 

どちらにせよ尻拭いは後の世代になるわけだが、

社会のインフラに使われているのならまだいい。

 

ただ現状として、今の若者たちが20年間働いて納めた税金のほとんどは、

老人たちの医療費に消えていってしまう

 

さらに、投票して若者向けの政策を応援しようとしても、

高齢者の方が多いから物理的に通らない。

 

ちょっとひどいですね。

 

 

感想

脱線していることも多かったですが、結局お金に関しては

「お金=目的」という概念を振り払ったやつが最強ということだと思います。

 

あとは時代や政治など自分を取り巻く状況をしっかりと把握すること、

狭い常識にとらわれないで広く社会を見る事、情報を集める事。

これだけできればうまく生きていけます。

 

あとマーケットの話はほんとにハッとさせられました。

忘れたくない。