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残り二分!?世界終末時計とは

 

ツイッターで話題になった「終末時計」。
すでに残り時間2分30秒に縮まったと騒がれています。

 

世界終末時計とは?


正式名称は「世界終末時計」。
別名で、「運命の日の時計」や、単に「終末時計」とも呼ばれています。
おおざっぱにまとめてしまうと、
核戦争などによる人類の滅亡(終末)を午前0時にたとえ、その結末までの
残り時間を「あと何分」という形で象徴的に示す時計なのです。

 

誰が考えいつ生まれたの?


終末時計が創設されたのは、1947年です。
1947年というのは冷戦初期時代で、「原子力科学者会報」というアメリカの
学術雑誌の表紙絵として誕生しました。

時計の針の進退を考慮し、一年に一度動かしているのこの雑誌の委員会です。
冷戦時代の米ソの核開発競争が激しいころに発行されたため、
終末時計は誕生当初すでに7分前を指していました。

 

考慮される内容


1989年からは、核だけでなく、環境破壊や気候変動なども針の
進退の考慮事項とされ、様々な側面から人類滅亡のリスクが話し合われています。
その結果で「時刻」の修正が行われているのです。

 

針の移行の例を見てみると、
北朝鮮やイランの核開発」、「原子力の安全性への懸念」や「地球温暖化の進行」などで針が進んでいて、
反対にオバマ大統領の核廃絶運動」や、「東欧の民主化」といった件で針が戻っています。


すなわち、この時計は人類滅亡が近ければ近いほど進み、
逆に危険性が下がれば戻る事もありえます。

 

これまでの推移


例えば、今までで一番「0時」に近づいた1953年は、
アメリカとソ連が水爆実験に成功した年でした。このとき針は「2分前」(過去最低)。
しかし、ソ連が崩壊し、冷戦が終結した1991年は「17分前」まで戻っています(過去最高)。
確かに、年を簡単に焼き払ってしまう核が開発されたり、
その核が使われる可能性を含んだ戦争が起こったりしたら、世界の終末が訪れやすくなりそうですよね。


ちょっと恐ろしことに、先ほど触れた「17分前」の1991年からは、
オバマ大統領の運動で針が1分戻った年があるのを除いて)毎年針は進み、
「0時」に近づき続けています。

 

 

現在は1953年と同率のワーストで「2分前」というわけでした。
いかに抽象的であるとはいえ、こんなこと調べたら怖くなってきてしまいましたね。