汲めども尽きぬ知恵の泉

「武器はこの身ひとつ」を目指して

【書評28】『ジョークで読むロシア』菅野沙織|【つらい時こそ笑いを】【ロシア人に学ぶ「強さ」】

はじめに

 

この本は日経プレミアシリーズなので、

主にロシア経済についての話が書いてあります。

 

内容に関しては、ロシア経済について

時々ジョークを入れながらロシア人の国民性や習性、考え方などを

踏まえて解説してくれているという、すぐれたものだ。

 

ただ、今回は経済については書きません。

みんな経済の話よりもジョークのほうが

面白いと思うに決まっているから。

 

ただ、面白いだけでなく、ロシアの国民性も

ぼんやりと意識してってくれると少し勉強になります。

 

ジョーク

 

つらいことは笑いで吹き飛ばす

 

A「さて、ニュースが二つある」

B「いいニュースから始めてくれ」

A「誰が、いいニュースがあるって言ったんだ?」

 

猛暑の中、ロシアの保健省がアドバイス

ーたくさん飲んで、仕事はほどほどに

「なんだ、いつもやっていることじゃないか」

 

つらいとき、いやなことがあった時ほど笑おう、

というのが彼らの考え方だ。

沈んていても笑っていても事態は変わらない、

できることをやったのなら笑っていたほうがいい。

 

ウォッカ

 

 

男がレストランに入りウェイターに言った。

ウォッカデカンタでくれ。あとは何か君の好きなものでいい。」

ウェーターは注文を書きとめた。

ウォッカデカンタ2つ。」

 

この小話が個人的に大好きです。

飲みの席でなにか応用が利きそう。

 

この話に続きがあるとしたら、2パターンあると思う。

ウォッカのデキャンタ2つが置かれたのを見て、

  • 当然のように二つとも飲む。
  • 客が大笑いする。

文句を言うなんてつまらない回答はなさそうだ。

 

にしても頭おかしいしおもしろい。

あとこのウォッカ好きすぎるのはほんとなのか笑い話なのか分からない。

 

リーマンショック

 

男二人が話している。

A「この経済危機は離婚よりはるかに大変だ!」

B「いったいどうしたんだい?」

A「聞いてくれ、資産が半減したというのに、女房はまだ家にいるじゃないか」

 

リーマンショック後、中小企業の社長らの話

A「景気はどうですか?」

B「そりゃもう大変ですよ」

A「うちも相当厳しいです。従業員には、

 もう会社に来なくていいといったのに、

 まだ来ているので困っているんです。」

B「うちもそうなんです。

 来なくていいといったのに、毎朝やってくる。                      

 どうすればいいんでしょうか。」

A「私にいいアイデアがあります。会社の前に改札機を置いて、

 入るたびにお金を取るんです。

 こうすれば、さすがに来なくなるでしょうから。

B「それは名案だ。うちでもやってみます。」

 

数週間後

A「改札機の効果はどうでしたか」

B「無駄でしたね。お金を払っても、毎日やってくるんです」

A「うちはもっとひどい。連中は節約して、

 月曜日に出社すると、金曜日まで帰ってくれなくなったんです。」

 

たくましさがすごい。ポジティブ。

 

お金の話

 

 

 

金は悪なんかじゃない。悪はそんな簡単に消えたりしない。

 

 

「ねえ、お父さん、教えて。好景気ってなんなの?危機ってなんなの?」

「よく聞けよ、好景気とは、

 シャンパン、メルセデス、きれいな女の人だ。

 そして危機とは、

 レモネード、地下鉄、それからお前のお母さんだよ」

 

 プーチン大統領が首相に声をかけた。

「危機から脱出する方法を思いついた。

 一つ目は、火星人が来てロシア人を助けてくれるのを待つこと。

 二つ目は、何とかして自力で危機から立ち直ること」

すると首相はこう答えた。

「大統領、二つ目の方法は非現実的だから検討すべきではありません」

 

最後の小話が秀逸であったのは、割と冗談ではなかったことらしい。

事実この時の危機を救ったのは、「原油価格の上昇」という

どこからともなく表れた火星人であったのだ。

(ロシアは石油や天然ガスの生産量が世界一)

 

強い

 

 

ロシアとドイツが、お互いに自動車を好感した技術を試しあうことになった。

ロシアのチームにはドイツ製自家用車「オペル」100台が、

ドイツのチームにはロシア型大型トラック「カマズ」100台が与えられた。

 

二年後、試験結果が発表された。

ロシア人チーム

オペルは大した車ではない。たった2年でぼろぼろだ。」

ドイツ人チーム

「カマズは大した車だ。たった2年で国中の道路がぼろぼろだ。」

 

ニューヨークのロシア人街。道端で二人のロシア人が立ち話をしている。

すると車がやってきて、窓から男が顔をだし、

流ちょうな英語で二人に話しかけた。

 

「すみません、ここから一番近いガソリン

 スタンドはどこでしょう?」

 

二人の男は無言。車の男は繰り返すが、

反応のない二人にしびれを切らし走り去った。

 

二人の男の一方が言う。

「見ただろう、英語が上手でも何の役にも立たないってことを」

 

 

友人二人の会話。

「すごくラッキーな友達がいるんだよ」

「どうしたの?」

「昨日保険に入ったばっかりで、

きょう交通事故で大けがをしたんだ。大儲けじゃないか。」

 

こういうゴリゴリな感じがいいですね。

時事や政治的なことも含まれていてうまい。

 

ちなみにロシア人はあまり保険に加入している人が少ないという。金銭面的なこともあるが、そもそも金融機関や保健機関を信用していないそうです。

 

 

おわりに

 

 

さて、これらを見ても分かるように、

ロシア人は陽気で、ウィットに富み、

すがすがしい性格をしているように思えます。

 

あとこの本を読んでて思い出したのが、

司馬遼太郎の「坂の上の雲」です。

 

この小説のに出てくる秋山好古(主人公の一人、日本の騎馬隊を率いている)

という人物も、ロシア人を絶賛していました。

 

どンな状況だったかだったかは定かでないですが、

彼がロシア人将校とお酒を飲みあうシーンや記録があり、

 

「こんなに愉快にお酒を飲んだのは初めてだ。」

「なんとさっぱりしていて熱い奴ばっかであろう。」

「戦うとなると…」

 

みたいなことが書いてあった気がします。

 

さて、おそろしあの印象が薄れたでしょうか?

 

 

 

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月は縮んでいるらしいと聞いて【数億年に50メートル】【仕組みは?】

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/ZUBDSC_6618_TP_V.jpg

 

ツイッターの話題欄みたいなところで見つけた。

「月は縮んでいる」

 

後で詳しく解説しますが、

どうやら月はどんどんと小さくなっていくらしいです。

 

「太陽は年々冷えている」

「太陽はだんだん近づいいる」

「ハワイと日本が近づいてきている」

(これらはうろ覚えなので定かではない)

 

などに加えて、また新しいのが増えたなあ。

 

「月は徐々に縮んでおり、その結果、

月面に「しわ」ができたり、「月震」が起きたりしている」

このことは、5月13日(2019)に、NASAが発表しました。

 

無人月探査機「ルナー・リコナイサンス・オービター」が撮影した

画像1万2000点以上を解析した調査結果だということです。

 

その内容として、北極近くに位置するクレーター

氷の海(マレ・フリゴリス)」は移動しており、

亀裂が発生しているという。

 

氷の海は多くの広大なクレーターの一つで、

地質学的な観点から活動がないと長らく考えられてきていました。


地球では、地震が起こる原因としてプレート運動があります。

だんだんと沈み込んでいったプレートが「ガンっ」とはじかれて元に戻る事で

地震が発生します。

 

そして、月にはそのプレート運動がありません

その代わりとして、月は45億年前に誕生してから徐々に

冷却していますが、それによって地殻活動が起こっています。

 

これによって、まるでブドウがしなびてレーズンになるように

月面に「しわ」が生じているらしいです。


月の地殻はもろいです。

そのため殻の内側が縮まるとその力で表面が崩れます。

 

すると、地層の一部が隣接する地層の上へと押し上げられる

衝上断層という現象が起こるのです。

 

このようなことが繰り返されているため、

過去数億年の間に月は50メートルほど「痩せた」のだといいます。

数億年で50メートルと聞くとたいしたことないように思えてしまいますね。

 

思い返せば生物の進化も、宇宙の成長なども、同じように

長い長い時間を経てきています。

自分のちっぽけさや自然の偉大さを再確認します。

 

 

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/AME_evesupermoon_TP_V.jpg

 


さて、話を戻し、1960年代から70年代にかけて

アポロ計画」の宇宙飛行士たちは月の地震活動について観測をしていました。

 

そして、月震(月の地震のことってこう言うんだ!)

大部分が内側の深部で発生しており、

月面近くで起こることは少ないことを突き止めたのです。

 

地球の地震は表面にあるプレートのずれで起こるので、

違いがありますね。

 

今回の調査結果は、イギリスの科学誌

「ネイチャー・ジオサイエンス」というところに掲載されました。

 

その論文を書いた主な人物で、

アメリカの地質学者でもあるニコラス・シュメル氏は、

 

「断層が今も活動している可能性はかなり高い」

「地球以外の地殻活動を目の当たりにできることはめったにないので、

今も月の断層が月震を起こしているのかもしれないと考えることは非常に刺激的だ」

 

と語っているそうです。

 

地球じゃないものの断層が見れるなんて

地質学者からしたら確かに興奮モノですね。

 

ちなみに少なくとも人類が存在している間は月は存在し続けるのかな?

月の直径が3437kmなので、一周がめっちゃだいたいで10000km。

メートルに直して1000万m÷50m=20万。

数億年✖20万=無限だろということで大丈夫だ、みたいな。

 

絶対こんな単純な話じゃなくて

いろいろな活動だったりがあるんだろうけど。

 

これから月を見るたびに、月震や、

すこーしづつ縮んでいることに想いを馳せてみたいと思います。

 

 

ワインの健康効果とは【普段よく飲む人に朗報】【美容、老化対策、動脈硬化予防など】

 

私はお酒の中だとワインが圧倒的に好きです。

次がビール。

 

 好奇心旺盛なので、すぐワインについての本を読み漁ります。

そこで知ったのが健康効果。

どうやらワインはすごいらしい。

 

 

注目される成分「ポリフェノール

 

 

ワインに含まれる注目したい成分は、なんといってもポリフェノールです。

ワインに含まれるポリフェノールは、

動脈硬化の一因となるLDLコレステロールの酸化を防ぎます

 

また、ポリフェノールの一種である「レスベラトロール」は、

認知症予防など、脳の機能改善に有効という研究結果があります。

 

ポリフェノールの量は、白ワインより赤ワインのほうが多いそうです。

なぜならポリフェノールはブドウの果皮や種子に多く含まているので、

ブドウを丸ごと発酵・熟成させて作られる赤ワインが多く含まれやすいのです。

 

これからあげていく健康効果を期待したいのであれば、飲みすぎは論外です。

肝臓に負担をかけていてはほかの病気を引き起こし意味がありません。

グラス1~2杯ぐらいが適量です。

 

 

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/PJMIMGL0300_TP_V.jpg

 

 

 ワインの健康効果

  

動脈硬化を予防

 

悪玉コレステロールといわれる「LDLコレステロール」は、

血管の中で活性酸素により酸化されると詰まってしまい、

動脈硬化を引き起こします。

 

そこにワインを飲んでいるとLDLが酸化されにくくなり、

動脈硬化を防いでくれます。

この効果は様々な実験から効果を確認しており、信憑性が高そうです。

 

 

抗酸化作用

  

ワインには、

 

といったなど何種類ものポリフェノールが含まれています。

 

これらは、強力な抗酸化作用があり、活性酸素の働きなどを抑制してくれます。

そのためアンチエイジング効果が期待できます。

 

 

脳機能を改善

 

アルコールを飲んで脳機能の改善とは面白いですよね。 

 

ワインに含まれるポリフェノールやペプチドが、脳の神経細胞を保護し、

脳機能を改善するという報告があるそうです。

 

ほかにも、先ほど言ったように適量の赤ワインが、

認知症アルツハイマー病の発症リスクを低減するという報告もあります。

 (ほんと?)

 
鬱が防げる

 

適量のワインにはうつ状態を防ぐ働きもあるそうです。

 

ある実験で、ワインを飲む地域とそうでない地域とは

30%ほども数字が変わったらしいという実験結果も。

 

 

その他
  • 心血管疾患
  • 脳血管障害の抑制
  • 心不全の発症予防
  • 糖尿病の発症予防

などなど、期待される効果がいっぱい目にしました。

ぜひ今後の研究で確立してってほしいですが、現時点でこれだけ

出てきてるだけでも相当すごいと思います。

 

とりあえず健康効果はありそう。

 

 

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/muscatFTHG2674_TP_V.jpg

 

 フレンチパラドックス

 

 

 ワインの健康ブームに火をつけた原因でもあるのが、

この「フレンチパラドックス」です。

 

フランス人は日常的に脂っこいものを食べていて、

たとえばバターなどの動物性脂肪の摂取量が多いのにもかかわらず

心臓病(虚血性心疾患)にかかる人が少ないのです。

 

フランス人が日常的にワインを飲んでいることで、

ポリフェノールを摂取しているからではないかと話題を集め、

1990年代に、この現象を裏付ける研究が報告されたのでした。

 

 

 悪酔いに注意

 

ワインには酸化防止剤として亜硫酸が添加されていることがほとんどです。

ワインは保存中に酸化が進むので、それらを使用しないと、

長期保存・熟成は不可能なのです。

 

そういったものを使わない、あるいは減らしたことを推す

オーガニックみたいなものも出てきているので、

気になる人は見てみるといいと思います。

 

まあそもそも日本酒と同じで醸造酒だということも

悪酔いをする一因です。

 

 

まとめ、感想

ワインはお酒の中では糖質が少ないので

そういう点でも健康に気を使う人にとってはいいかもしれません。

 

適度に飲み続けてればかなり健康効果が期待できそうでした。

 

ほかにもワインは歴史があり、種類も豊富で、

勉強することが無限にあって奥深いものです。

 

人生を豊かにしてくれるワインに感謝しています。

 

ちなみにこれ↓はおすすめのお手頃ワインです。

普段飲み用としては言うことなしのコノスル。

 

コンビニにふつうにあります、参考にどうぞ。

 

 


 


 

【書評27】『乱読のセレンディピティ』外山滋比古|日常に効く薬のような話

セレンディピティ

思いがけないことを発見する能力。

 

  • 今の時代本はあふれるようにあるから、良書にはなかなかたどり着けない。
  • あと、ゆっくり読むことを良しとされてきたが、それでは殺してしまうものがあり、逆に案外つかめることも多いよ。

 

タイトルはこれで解決です。

 

なので記事の内容はあんまり読書法的なことは書いてないです。

 

 

 

もらった薬は効かない

本の著者は、ある時を境に出版した本を寄贈するのをやめたそうだ。

知人、友人にも送らないといいます。

 

確かに受け取った側としては、「読まなきゃいけない」

という気持ちになって急に億劫だし、お礼の手紙も出さなきゃいけない。

 

こんな話から始まり、

「書いた人間の顔がチラチラするのは本当の読書じゃない」

という一種の名言を言っています。

近しい人の心を揺さぶるのは容易でないということだそうです。

 

また、「本はもらうものではなく買うものだ

とも言っています。もらったものはありがたくない。借りるものでもないと。

 

これについては私も大賛成で、たとえば

 

  • 借りている場合、返却期限が締め付けとなる
  • もらったものだと、身銭を切ってないのではりきれない
  • 図書館でいっぱい借りてみるが、なぜか読む気にならない

などという経験がある人もいると思う。

 

また、これについては大の読書家でマイクロソフト元社長の

成毛眞さんも、同じようなことを述べている。

「本は買え!貸し借りはするな!」と。

【過去記事】本は10冊同時に読め!

 

自分の目で選んで、自分の金を出して買うという決心を通過した本は、

ずっと重い価値があり、真剣に読める。

買った以上、読む義務のようなものが生じやすい。

(つまらなかったら躊躇なく放り出せ、とも言っているが)

 

借りるもの、もらうものというのは他力本願で、

おすすめされたものというのはどうも身に入ってこないのでしょうか。

 

 

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/KAZ19112C072_TP_V.jpg

 

禁書目録

 

カトリック教会は、昔から毎年、信者が読んではいけない本のリスト、

禁書目録」を公表している。

 

信仰上望ましくない思想を含んでいるとか、

信者にとって有害と考えられたものをあげていく。

 

それにしたがって読むのを控える人が増えればいいけれど、

もちろん大勢いるだろうけど、逆にこの目録によって禁書になると、

それまでなんとも思っていなかった本が急に魅力的になり

こっそり読む「不届きもの」がいっぱいいるらしい。

 

あとこれは、禁書になんかして名前を出すもんだから、

これまで存在すら知らなかったのに知ってしまった、

という人もいるだろう。

 

信徒でない人も、カトリック自体に興味は持たなくても、

禁書を公表すると、そういう本に興味を持ったりする。

 

つまりカトリック教会は、禁書という形でそれを推薦していることになり、

一般に向かって「面白い本」「影響力のある本」を宣伝していることになる。

 

人間の性格的にも、おすすめされるより禁止されるほうが

何かをしたくなるに決まっている。

 

ここから、若者の読書離れについて話を持って行っている。

近年いろいろなところから読書をする人が減ったと懸念されている。

「もっと読もう」みたいなキャンペーンをしたところで、逆効果だ。

 

いくら素晴らしい食べ物が目の前にあっても、おなか一杯であれば

手を出す気にならない。

 

貧国の子供が勉強を欲するのは、環境がないからで、

昔の人々が、食費を削ってまで本を買ったのは、貴重だったからだ。

鎖国中海外の本を皆がほしがったのは、それが禁止されたからである。

 

このように、「ありがたみ」や、それに対する「飢え

のようなものがあってこそ、ひとは対象に興味を抱き、

熱中できる。

 

特に「禁止」されるものには、神秘がある。

想像力を膨らませるものがあります

 

子供のころ、禁止された夜のテレビ番組。

「どんなことがやっているんだろう?その先には何が待っているのだろう?」

 

飢えれば飢えるほど、欲すれば欲するほど、

それを思う時間が長ければ長いほど、魅了される。

 

義務感、押し付けられている感はやはり良くない。

 

何かやりたい、続けたいけどできないということがある人は、

時間が有り余っているからか、自由の身だからかもしれない。

 

恋人を作って、24時間とはいかなくとも

ずっと一緒にいて拘束されれば、

「ああ、本読みたい」「ああ、やせなきゃ」

という思いが募り、スキマスキマでやるようになるかもしれない。

 

これ、どうでしょう。

 

悪書が良書を駆逐する

 

「面白い本」と「ためになる本」があれば、たいてい

面白い本が悪書、ためになる本は良書になる。

 

お金で、悪貨は良貨を駆逐するというのが有名である。

良貨価値がちゃんとあり大きいから、使うのはもったいない。

というわけで温存される。やがてだんだんと悪貨が出回る。

 

悪貨が強いのは、流通することだ

 

本の場合、人に理解されやすいもの、一見薄っぺらで

面白いと思われるものがよくでまわる。

 

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/gunkanjimaFTHG4685.JPG

 

論語読みの論語知らず

特に昔の時代のことですが、文字の意味を理解していなくても、

読めればそれでよし、とする教育?というものがある。

 

読めるのと、理解することは別のことであり、

謎の風習は取り除かれたほうがいい。

こどもは、それをおかしいとも思えない。

 

僧侶の唱える読経は、ほとんど意味が分からない。

静かに聞いている人々みんな、意味が分からない。

でもなんだかありがたいと思う。

ありがたいものであるはずだ、意味は分からんけど。

 

これって結構怖い気がします。

 

 

 

 


 

【書評26】『もの食う話』文春文庫|毎日行う「食べる」が豊かになる本【文豪たちの食のとらえ方、体験】

 

 

この本は、「食べる」ということをテーマの短編を集めたものだ。

永井荷風大岡昇平筒井康隆などの文豪たちがそれぞれの角度から

食に対してアプローチしている。

 

食べることは、性欲、好奇心に深く関係しているし、

神秘的な表現をする人もいれば、忌み嫌うものだという人もいる。

 

誰もが人生の中で幾度も体験し、切っても切れない「食べる」という行為。

そして知能、理性を持った人間にとって、

時には必要であるから以上の意味をも持つ食。

 

気になった考察をあげていきます。

 

心に別の欲望があると、食欲が薄くなる(大岡昇平

彼は、戦時中の体験から、中年や老人の食意地の汚さを考察している。

そもそも、上の年代が戦争中の飢餓的な生活を

切り抜けてきたためということもあるという。

 

だがそれ以上に、青年たちの心には青春という心を大きく占める

別の欲望があるからだといっている。

 

中年にはすでにそれがない、あっても弱い。

彼らの注意がもう一つの重要な欲望である食欲に向かうのはこのためだ、と。

 

また、食欲が異常性を帯びていた友人と、ある少佐の話が出てくる。

彼らは、戦時中に驚くほど冷静であったという。

 

友人に関しては、敵襲かもしれないと周りが死におびえている中、

一人だけ砂糖をなめに行ったりとか、

甘納豆をポケットにしまいこむ余裕を見せたりという行動をしたという。

 

「学校に遅刻しそう、でもご飯は食べたい」レベルならまだしも、

彼らの状況下では本当に死の10分前かもしれないのだ

 

食い意地が張りすぎていると片づけてしまえばそうかもしれないが、

彼らは食欲によって一種の恐怖心や、そこからくるストレスから逃れられている。

 

食物に対する異常な関心が、暗い未来を考える余裕を与えず、

あの平静な態度を与えたと考えざるを得ない。

 

彼らは、職務に関しては人一倍忠実であったらしい。

少佐がマラリアが広まった分隊を慰めて回るときも、

心からの同情の響きがこもっていたという。

 

「そこには何ら形式的なものも、軍人風の空虚な激励もなかった」

「一般社会におけると同じ礼儀と思いやりがあった。」

 

戦時中からしたら、彼のような本来とるべき態度が異常なのだ。

 

一種の、食という一つ信じるところがあったため、

軍隊というシステムの考え方、周りからの押し付けに侵されなかったのかもしれない。

 

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/togitsu83_TP_V.jpg

 

食は広州にあり(邱永漢

中国には、「おはよう」にあたる言葉はあるが、

「こんにちは」や、「こんばんは」はないらしい。

 

その代わりに、「吃了飯嗎?」(ご飯はお済ですか?)

という意味のあいさつをする。

 

一昔前、ろくにご飯が食べられなかったからという説がある。

しかし、真相は中国人が食べることばっかを

考えてきたからではないかといいます。

 

昔から中国で言い古されている言葉に、

「生在蘇州、衣在杭州、食在広州、死在柳州」というのがある。

注目するのは「食在広州」だ。

 

広州(広東省の首都広州)では食べ物の種類が多いだけでなく、

それらが皆おいしいというところから始まっています。

 

世界でこの土地ほど食べ物の種類があるところはないという。

猫、犬、蛇、鼠からげんごろう虫まで、人間の口に入れて害のないものは

ことごとく食膳に供される

 

蛇は、とくにホルモン的効果を狙ったものが多く、

昔の、美女を多く抱える偉い人がコックに作らせたのが

ある蛇料理の始まりだという。

 

ハブとかがよく精力剤に使われていますが、

発見したのは中国ですね。

 

また、げんごろう虫は場所によってはみんなポリポリと

食べているという。

 

絶世の美女がげんごろう虫を食べていたら、キスと拒絶のどちらを選ぶだろう。

 

ありとあらゆるものを食べるということに関しては、

経験値となっていいと思う。ものの見方が変わりそうだ。

 

今までペットとして、害虫として見ていたものがそうでなくなる。

国による考え方の違いは食べ物からきているかもしれない。

 

美食とは?澁澤龍彦(しぶさわたつひこ)

美食学、エロティシズム。

これらは、必要を快楽に変えるための技術(学問)である

 

人間だれしも食べるが、ただ胃袋の必要を満たすために

食べていたら動物と変わらず、美食とは何の関係もない。

 

ただ性的欲望を満たすために交わるのもそう。

エロティシズムが成立するためには想像力が関与しなければならないし、

反省的機能が働かなくてはいけない。美食においてもそうだ。

 

それらは、文明が成熟してくると極端を目指すようになり、

奇怪な道を行くこともある。

 

 

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/miuFTHG2178_TP_V.jpg

 

感想 

このほかにも、食人種の話や、ビスケットの話、よく食べる女の話など

とにかくいろいろな角度から食が語られる。

 

今の時代、お金を出せば古今東西、どこの食べ物に出会うことができる。

少なくとも、極度に食べることに困るということはなりえないような時代だ。

 

昔はそうでない時期があったし、状況も多かった。

だから「食べる」ことに対して特別のありがたみや、神秘を感じ取った。

真摯に向き合っていたといえるだろう。

 

それがいいというわけでもないし、別にご飯に困りたくもない。

でも、毎日行う「食べる」という行為を、無為に過ごすのは

もったいないと思った。

 

何か一つでも意味が増えていってほしい。

 

 

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